マッサージ・整体・リラクゼーションサロンのトレンド(1)アメリカの市場動向
アメリカのフランチャイズ(FC)業界動向からみた、リラクゼーション業(マッサージ・整体)の分析
マッサージ店最大手でも「ストレッチ」をメニューに導入などこの10年で変化がフランチャイズ(FC)加盟での起業(開業・副業)を検討する際に、みておきたいのは海外、特にフランチャイズ(FC)ビジネス先進国のアメリカの状況です。もともとフランチャイズ(FC)システムは、1850年代のアメリカでミシン製造のシンガー社によるものと言われています。その後、1950年代にケンタッキー・フライド・チキンとマクドナルドが、フランチャイズ(FC)展開を開始しました。これは同一ブランドで、同一商品を提供し、本部がその営業を支援するという現在言われている「フランチャイズ(FC)システム」であるため、正確には1950年代がフランチャイズ(FC)ビジネスの始まり、と言っていいでしょう。
日本でフランチャイズが導入されたのは、1963年のダスキンと不二家が最初と言われています。アメリカのビジネスが時を経て、日本に導入・拡大するといういわゆる「タイムマシン経営」は、新業態開発の王道ですが、ミクロな単位で言うと例えば「東京」で流行ったものが時間差で「地方」で流行る、というのも「タイムマシン経営」と言えます。しかし、場所と時間の制約が情報ネットワーク化により限りなく低くなってきた現在、以前ほど「タイムマシン経営」の時差メリットは無くなってきていると思います。
とはいえ、アメリカの今をみておくことは、今後の未来の大きなヒントがあります。そういう視点でアメリカで展開中の、マッサージ・整体等のリラクゼーションサロン、フィットネスジム等の「健康関連フランチャイズ(FC)ビジネス」をみてみましょう。まずは「アメリカ国内でフランチャイズ(FC)展開するマッサージ・整体等のリラクゼーションサロン業態」をみながら、日本国内のマッサージ・整体等のリラクゼーションサロン業態を分析していきましょう。
※はじめてのフランチャイズビジネスの探し方は「儲かるフランチャイズ<失敗リスクが低いFC選びが大事!」にて解説中!
●アメリカでフランチャイズ(FC)展開中のマッサージ・整体等のリラクゼーションサロン業態
HealthSource :カイロプラクティック(アメリカ発祥の整体施術)やマッサージによる治療、食事療法、リハビリ等をトータルで行う治療院。2006年設立、300店舗
Massage Envy :マッサージ、ストレッチ、フェイシャル。2002年設立、1,100店舗。加盟費用 45,000ドル(約450万円)。初期費用 57万ドル~84万ドル(5700万円~)
Elements Massage :マッサージ、ストレッチ。アロママッサージ、リフレクソロジーはオプションで。2006年設立、スタジオ数240。平均初期投資:$ 22万ドル~37万ドル(2200万~3700万円)※単一ユニットのフランチャイズ料 4万ドル(400万円)を含む
Massage Envyは、約10年前に当時アメリカで開催された世界最大のフランチャイズ・ショー「IFE(International Franchise Expo)」に出展していて、私もそのブースに立ち寄り、飲食店ばかりの出展者のなかで「マッサージ・整体等のリラクゼーションサロン業態のFCとは、めずらしいな」と思った記憶があります。当時たしか300店舗ほどだったと思いますが、現在1000店舗を超えているのは、フランチャイズ展開による急速出店だからこそ成しえたことだと思います。それだけアメリカにもマッサージ・整体等のリラクゼーションへのニーズがある、ということでしょう。
また10年前には「ストレッチ」の手技紹介はなかったと思いますが、Elements Massageも含め、マッサージと並列でストレッチの手技紹介をしているのは特筆すべきことです。
なお、Elements Massageのサイト内に「米国のマッサージ市場」の解説がありました。市場規模:160億ドル(約1兆6000億円)、2022年まで年4%成長が続く。米国成人の19~24%がマッサージを受けているとのこと。
まとめですが、
・今後の成長分野、トレンドをみるうえで、引き続きアメリカの業界動向をみておくことは大事。※マッサージ・整体等のリラクゼーションサロンやストレッチ専門店業態を含む「ウェルネス(より健康に、美しく、輝く人生を志向している状態。ヘルスケアの上位概念)市場(生きるためだけの健康ではなく、健康的で前向きな人生を謳歌するための商品・サービス)」拡大は世界的なトレンド!
・アメリカでも、マッサージ・整体等のリラクゼーションサロンのフランチャイズ(FC)が、急成長している。マッサージ・整体等のリラクゼーションサロン業界トップのチェーン店では、マッサージだけではなくこの数年でストレッチが取り入れられている。
このアメリカのマッサージ・整体等のリラクゼーションサロン業態の市場動向に比較して「日本のリラクゼーション市場」の動向を、次の記事で解説いたします。
▼「ストレッチ専門店ストレチックス」フランチャイズ(FC)チェーン本部: ㈱バリード・ジャパン 代表 山口晃二プロフィール
新潟県新潟市出身。地元広告代理店にて求人情報誌の広告営業、東京の大手商社系コンサル会社にてフランチャイズ(FC)コンサルタントとして勤め、数々のトップセールスを記録。2005年、著書出版を機に独立起業し、フランチャイズ(FC)コンサルティング、起業コンサルティング事業を開始。米国で最も権威のあるフランチャイズ(FC)ビジネス情報誌「Franchise Times」の日本版ライセンス権を取得、(株)フランチャイズタイムズ・ジャパン代表(当時)として、アメリカのパートナー企業と連携しながら、国内海外のフランチャイズ(FC)ビジネス情報の配信・マッチング事業を手掛ける。
国内で多数のフランチャイズ(FC)本部と、フランチャイズ(FC)加盟したい企業・個人とのマッチングビジネスを手掛けるなかで、2008年に介護予防サービス事業である「リハビリデイサービス」チェーン本部構築、加盟店開発の業務を受託。当時2店舗から約4年間で+100店舗への拡大を牽引、担当役員として関与。
2014年8月、「ストレッチ専門店ストレチックス」を自社業態として新規開業。フランチャイズ(FC)チェーン本部として現在7店舗(直営5、FC2)を展開中。地域住民のフリータイム利用はもちろん、ストレッチングの有効性を知るドクター、看護師など医療介護従事者の利用も多く「可動域(ROM:ロム)アップ」「コリ疲れ解消」に全力で貢献しています。
加盟店オーナー独占インタビュー
6ヶ月以内に2店舗出店に成功!
ストレチックスFCに加盟を決めた理由とは?
医療法人や上場企業などの経営コンサルティングを行う経営デザイン・Partners株式会社 古内社長は、6ヶ月以内に、2店舗の同時出店に成功されています。今回は、プロ経営者・古内社長に「ストレッチ専門店の魅力」「当ブランドを選んだ決め手」について赤裸々に語って頂きました。